「蟹が食べたい」

いきなり思い付いたのは何時ものこと。

でもわざわざ買ってきて調理して食べたいとかはミジンも思わない。

むしろ食わせろ?

そう思い今夜の客を冷静に見た。

頭の中身と髪は無いが貴族。

結構甘やかしてくれるしイイオジサマ。

顔だってタラシっぽいがモテるだろうなぁと思う。

この人にねだったら蟹ぐらい食べさせて貰えそう。

だから思いっ切り猫撫で声で切り出した。

「俺、今日は蟹が食べたいです」

「蟹か…」

上目遣いで見つめて目をぱちぱちっと瞬きさせてみた。

効いた?

更に首傾げ作戦も追加しとく?

皆さん結構首傾げ作戦には弱いからね。

「蟹食べさせてくれたら出来る限りなら何でもするから」

きゅるんってうるんだ目で言えばゲームセット。

「生尺出来たら1杯、騎乗位で自分から入れれたら2杯という感じで良いのかな?」

「十分です」

そして俺は高級娼婦に変化する。

さぁオジサマ、夜の蝶の味は如何ですか?

=END=




**あとがき**
蟹より海老が良いです(笑)
やってしまいました・・・
我が家の裏に属する通称、商店街で書いたものを少し手直ししてルルへ。
だってやってそうな顔してるんだんもん、ルル・・・
06.10.1